私の長銀時代の上司だった竹内宏氏は”パチンコの経済学”を著し人気を博しました。1960年代にサラ金が公開すると次の新規公開はパチンコ会社とされて、当時長銀傘下の公開部長であった私は有力なパチンコ企業に公開の勧誘と公開の指導に日参しました。その時は”長銀の竹内さんね”歓迎されました。勿論竹内さんの紹介状を常に持参していました。
パチンコの経済学はこの本の中に収録されています森永 卓郎氏や林修氏を観ていると竹内宏さんを懐かしく想い出します(今年4月30日に亡くなられました)。私は強い示唆を受けました以前次に書きましたhttp://blogs.yahoo.co.jp/yunitake2000/44555739.html
しかしパチンコ会社の公開は1社たりとも実施できませんでした。それは主管庁の警察当局がパチンコ世論に気配りしたからでした。当時パチンコ依存症が社会問題化してマスコミで叩かれていたからでした。
東証も店頭登録されたばかりの武富士を一部に上場させました。その途端に武井保雄が異常な商法で逮捕されていましたし。武富士を舞台に繰り広げられたありとあらゆる裏社会の醜悪な症状を曝け出しました。
当時武富士のドンは「武井保雄」氏は深谷で「団地金融」を始めていました。大蔵省の銀行局長を経て退職していた徳田博美氏と野村証券ОBの小林等氏を監査役に迎えていました。大物先輩が厚遇されている企業に向けて当局の官吏が責任を果たすことも期待できません。
店頭登録から一足飛びに東証一部に上場し「武井保雄」は世界長者番付日本人トップ107位(54億ドル)にランクされました2006年の世界一がビルゲイツで76位がスティーブ”・ジョブズでしたから驚きです。悪い奴ほど先が見えるのでしょう。
息子を香港に常駐させ武富士をオランダ法人の子会社にして今問題になっているパナマ文書(租税回避行為)を打っていました。徳多博夫氏は関税局長も経ていましたから、悪知恵の源は徳田監査役だったのかもしれません。
武富士のお客さんは首都圏郊外の住宅地住人でした。当時2%を下回る金利で銀行から借り入れして10倍の金利で個人に貸していたのですからサラ金が儲かるに決まっています。
今日突然に武富士の事を書き出したのは次の事実を確認して怒り心頭だからです。
私の住む戸塚は深谷と同じで駅前の一等地は殆どがパチンコ屋さんです。駅前がパチンコ屋さんで、パチンコ依存症の人が消費者金融に走っている構図は武富士が叩かれた時代と少しも変わりません。
そればかりかパチンコ屋さんの店内には消費者金融会社のATМが置かれています。
昭和60年代はパチンコ依存症に陥ったお客さんの財布が空になるとお店を出て近くのサラ金のATМに行かなければ軍資金を補填できなくてその時に頭を冷やすチャンスが在ったのですが、今はパチンコ台の横にサラ金の窓口が置かれているのです。
パチンコ店内に設置されたATМを告発する新聞。問題はこのATМがインターネットイニシアティブ(東証1部)の子会社トラストネットワークの設備で同社が武富士の残党が設立してそのトップに旧大蔵トップが座っている事なのです。
システム全体を俯瞰すれば。『精々パチンコで遊んでください、球が出ればお金に交換も出来ますし。お金が足らなくなればサラ金から借りてドンドンパチンコに注ぎ込んで下さい。』と見えます。
記事に出ている東和銀行も前橋市も武富士の縁故の都市です。そして武富士が銀行局長だった徳田氏を迎えて鎧を背広で隠したようにトラストネットワークスのトップに大蔵次官であった勝栄二郎氏を迎えているのです。
武富士の徳田さんは監査役でしたが勝氏は社長です。徳田さんは銀行局長でしたが勝氏は次官でした。大蔵省もそこまで落ちぶれたかと思い程に惨めですし。次官の肩書が社会の公正を阻害し天職に唾している事に恥は無いのでしょうか?勝氏の懐には安定したお金が払い込まれるのでしょうが、パチンコ依存症で家庭を破滅させてしまった庶民の怨念も積み上がっていることでしょう。
これは今週の週刊新潮(2016年7月21日)の勝元大蔵事務次官の去就を糾弾する記事です。
私は大学で経済学は「経世斉民」の学問と教わりました。
神武天皇が民の竈を心配したように全国民の生活の平安を配慮する学問と教わりました。
だから大蔵官僚は倫理観は経済学手法律はその手段と考えていました。ところがノーパン接待に浮かれて何時の間に、経世斉民が自分自身の蓄財処世の方法に転じてしまいまあした。
ところで、竹内宏さんはパチンコの愛好家で居られました。前著の主張もパチンコはサラリーマンが会社勤めの疲れた時に頭を空にして遊ぶには最適だから、更に熟練の技を発揮できる奥行きがあるから・・・の指摘でありました。要するに日本人の趣向に適していて会社帰りに出張先での時間潰しに最適であるからでした。そんな視点は森永卓郎さんにも共通しています。
如何に貧しても経歴を逆手にとって民を苦しめても金の亡者には堕したくないものです。
そう書けばもうじき盆です。亡者が街に家に戻る季節です。人間は死んでも49日又は3年の間は黄泉にも現世に居られず中空を彷徨っていると聞きます。
武富士の徳田さんは亡者で居た間中にパチンコ依存症、サラ金地獄の怨念を抱えた亡者に苛め抜かれていたことでしょう。「昔は気違いに刃物」と云われました。今はISにライフルのようですどちらもこれほど危険なことは無いの喩えです。昨今の大蔵ОBの去就を観察していると金の亡者に肩書きのようです。経歴詐称よりも遥かに有害で有罪でもあります。閻魔様の法廷は三審制でなくて10審制です亡者の審判こそ厳格に地獄の沙汰も金次第でなくて遣っているものと確信します。