今回のツアーも叔父さん3人組です。「日本文化への造詣や愛着は共通していますが。それだけでは長続きしません。建前は「日本文化」であっても本音は、私は美食で後の二人は「温泉好き」と「霊木」です。従ってプランナーの私は温泉と古木霊木を探して出かけます。効率的に3人の興味を満たす為には宿を何処にするかによって評価も満足感も大違いです。調べた挙句に「白神温泉」の「白神館」に電話で予約を入れました。すると電話口で言います。
これは青森県が作成した白神山地のポスターです。ユネスコの自然遺産に認定された白神山地には青森県弘前から入るルートと秋田県能代から入るルートがあります。能代から入ると青池等の人気スポットがありますが、弘前から入れば西目屋村が探索の拠点になります。青森県も秋田にお客を取られない様に努力しています。
これはJR東日本の作成した白神山地のポスターです。瀧は総じて西目屋村を拠点にした方が行き易いようです。青森県にすれば、JRが白神山地の何をPRするかが重要なようです。もうひとつは温泉やビジターセンター等の施設の充実です。
此れは私達が宿泊した「白神館」です。正面が日帰り温泉施設でホテル棟は右にあります。おしゃれな洋風な建物は黒石市の「盛美園」を模したようです。この施設は西目屋村が建てて民間に運営を委託削いているそうです。
「本当に来てくれるのですか?白神山地は10月一杯で通行禁止区間が増えていますから当館から青池にも行けませんよ!」言われます。私は「キノコは未だ食べられるか?ジビエは無いか?」自分の欲求を当てますが既に季節が遅いとの事でした。
それでも行きます。予約を入れれば8000円/1泊2食)との事でした。
11月14日夜6時に白神館に到着すると、案の定朴訥でも、真面目そうな男性が受け付けてくれました。直ぐに温泉で冷えた体を温め7時から宴会場で夕食です。
訊けば白神館の建物は西目屋村が建てて運営は民間だそうです。
此れが白神館の夕食です。黄色い小鉢は茸の和え物でした。これが「天然のブナシメジ」なのか天然の平茸なのか仲居さんとの間で、揉めました。何しろ私達は工場栽培の茸の味しか知らないので、ナメコと言われても平茸と云われても信じるだけなのですから・・・・・。
此れは白神温泉の「日帰り施設」のポスターです。この温泉が最高でした。今評判の炭酸水素温泉である事に加えて湯船が青森ヒバなのです。42度の湯船の他に源泉垂れ流し湯が45度でサウナもあるのです。42度でユックリ温まり締めは45度で強く温まって食道に向かいました。コクのある地ビールが美味しかったのですが、すぐに”バタン・キュー”で寝てしまい翌朝目を覚ますと噓の様な快晴でした。
白神館の南側にある切妻棟の建物が西目屋村役場です。バス(村内周回と弘前行)は白神館から出ます。
西目屋村が作った「白神館」の南側が村役場です。でもバスの発着所は白神館です。村民は村役場に行くよりも温泉施設や買い物に白神館に来ることが多いのでしょう。西目屋村にはもう一つ看板施設があります。「白神山地ビジターセンターです。白神館の北側、岩木山の側にあります。私達はクヌギ林の奥にある山小屋風の建物のビジターセンターに向かいました。
此れが白神館の北側にある「白神山地ビジターセンター」です。白神山地に生育する動植物や地質等を知るには最適な施設です。残念なことに「マタギ」や「信仰」や民家や民具等民俗学や歴史に係る展示はありませんでした。フロントまでの木道の周囲に植えられている木はクヌギでブナではありませんでした。
白神山地の豊かな生態系はブナの恵みと云えるものです。ですから、展示はブナが中心になっていました。通路から下を見ればブナの根っこが見えます。レースのように張り巡らされた根が大地に張って幹を支え、水を貯え多様な動物を支えている事実をビジュアルに説明してくれます。
ブナの森の表情が春夏秋冬見せてくれます。
通路は透明樹脂で出来ています。足許を見ればブナの根が地中に張っていることが解ります。根は垂直には伸びず横にはっています。
地表にはブナの落ち葉が積もっています。幹は醗酵した落ち葉の栄養によってドンドン伸びて行きます。
頭上は葉が生い茂って太陽の恵みを地下に蓄えます。緑はパネルでは無くて造花ならぬ造木です。
ブナの幹の切り口は年輪が見事です。年輪は方角だけでなく昔の天候を記憶しています。
私は受付のお嬢さんと会話を楽しみます。衣装を誉めると季節で上着を着替えるのだそうです。今はベースになる緑で夏のブナをイメージしているのだそうです、屹度1月前まではブナの黄葉を映していたのでしょう。バンダナやスカーフのような小物でお茶を濁すのではなくて気合が入っています。
白神山地ビジターセンターの受付嬢さん、親切で感じの良いお嬢さんでした。施設は青森県で運営は民間委託で職員は村民だそうです。
訊けば施設は青森県のモノで運営は民間に委託しているのだそうです。箱モノは公有で運営は民間委託が多いようです。西目屋村住人にとっては有難い運営委託でしょう。お嬢さんは可愛い軽自動車で通勤出来るのです。
職場に対する愛情が彼方此方に確認できました。
ブナの生態系が展示の中心である事は納得ですが、ブナの材木を使った木工品や伝統民具・玩具の展示があれば良いと思いました。そうしたモノは向かいの西目屋村物産館(BEECHにしめや)に展示即売してあるという事でしょう。
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