睡蓮の花が終れば、次は蓮の花です。
ベトナムなど南の国では一年中咲いている蓮の花ですが、日本ではお盆の頃に咲きます。
仏像は蓮華の花の台座にお座りですし、蓮の花は日本人の琴線に触れる大切な花です。
今年は未だかな?
咲き具合はどうかな?
気がせいて、鶴岡八幡宮や成福寺などを巡りました。
まだまだ蕾が固く、最後に鎌倉で最も南、材木座の光明寺に向いました。
いつも閑静で広い境内が、今日に限って賑やかです。
駐車場も満杯です。
光明寺は此処数年前から工事をしてきました。
今年が宗祖法然上人の800年忌に当るからです。
そしてその法要がこの7月初めから実施されてきました。
何と言っても光明寺は関東の大本山、芝の増上寺と並ぶお寺さんです。
近隣から大勢のお坊様がお集まりで、法要が営まれるのです。
私と家内はこれは僥倖、悦んで本堂の周り廊下に座って、おこぼれに預かります。
驚いた事に、最初に雅楽の演奏が始まりました。
続いてお経が沢山のお坊さんによって読まれます。
広い本堂に共鳴してゆきます。
浄土宗のお経はまるで音楽だな・・・・良いなあ、
つくずく感じます。
私の前、花頭窓のガラス戸にはアジサイの花が映っています。
見返せば一面の紫陽花が咲いて、その花陰には夥しい五輪塔が並んでいます。
此処材木座は三浦党が戦った地、屹度古武士のお墓でしょう。
お墓も、法要のおこぼれを預かって、悦んでいるようです。
光明寺には国宝が一点あります。
当麻曼荼羅図です。
中将姫の伝説を、絵解きにしたものが当麻曼荼羅図です。
美しい観音様、その奥に阿弥陀様が天空から降りて来られます。
中将姫を浄土にお迎えする為に・・・・・。
周囲には雲上仏も数多く、音楽を奏でておいでです。
光明寺の本堂、西側にはこの曼荼羅図の複製が飾られてあります。
逆の東側には地獄絵図も掲げられています。
信者は地獄は避けて、浄土に往きたい、観想します。
奈良当麻寺の浄土曼荼羅図は蓮の維管束を紡いで出来ています。
蓮は泥沼の中に根付いて、泥水を漉して水を吸い上げます。
水は頂上に届いて花を広げます。
日本人は地下に地獄があって、天空に浄土が在ると信じました。
それは空間で繫がっていると・・・。
蓮の花を観察する事からこの思いが強くなった事でしょう。
本堂と書院の間に浄土池があります。
小堀遠州の作、と言い伝えられる古池です。(記主池が正式の名)
この池に咲く蓮が今日の目的でした。
見事に咲いています。今が見頃です。
この池も改修されました。
池の向こうに大聖殿も出来上がりました。
飛騨の匠による八角形の建物です。
屹度、法然上人はじめ浄土宗の発展に関係された方々が祀られているのでしょう。
耳からも、目からも浄土を観想出来るのが、ありがたいものです。
(渡り廊下からは大聖殿楼上の阿弥陀様のお姿が崇められます)
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