我家の前の県道は(柏尾大船線)は古くは奥州古道で由緒のある古代の古道です。我家と大船笠間十字路の中間点に飯島交差点が在ります。飯島は昔から須藤さんというお百姓が大地主でその須藤さんの店でイタリアンレストランのサイゼリアがあったのですがこの夏に閉店してしまいこの秋サンマルクカフェが出店しました。http://r.gnavi.co.jp/bjxkjrm90000/。
私の生活圏に新規にオープンしたサンマルク・カフェ飯島店多分地元の須藤家のフランチャイズと思われます。
私は月一通院している脳神経科に通院していますのでその序に初めて入店してみました。
サンマルクには思い出深いものがあります。私が某中堅証券会社の公開部長をしていた時に岡山支店から店頭に公開する計画している有望な会社が在る、ベーカリーレストランで全国展開をするには公開する事が有効である・・・との意見でした。私はかって気懸りであった山口のファーストリテイリング(ユニクロ)と併せて出張しました。
私は銀行時代神戸屋パンの創業した新業態(オープンキッチンとベーカリーレストラン)を知っていましたので岡山のベーカリーレストランの成功は予測できました。
私の勤務した証券会社は期待通りの引き受けシェア―をゲットできました。
そのベーカリーレストランがサンマルクでした。
私が社名の由来を聞くとサンマルクとはと パリに在った古代東方教会の修道院の名で、修道士サンマルク(聖マルク)に由来するのだそうです。”心を込めた手作りの天然酵母パンを焼き立てでお出しする”美味しさと静謐な空間で食事の楽しさを満喫して貰う・・・・・・・、そんなコンセプトだったのでしょう。
静謐な空間が保たれ落ち着いた室内。パソコンの電源も欲しい処です。
広いテーブルは新聞や雑誌を読むにもゆったりしていていいものです。
私の第一印象は修道院で作ったパンの意味か?ならばモンサンミッシェルの方が日本人には受けるだろうに思いましたが、そんな事を先方に言ったら肝心のシェアーが獲れません。口を噤んでしまいました。
当時人気の任天堂のゲーム”スーパーマリオ”のお名前を拝借した安易なものだろう思ったのでした。
私の生活圏では鳥が丘等に進出して「行列が出来るファミレス」でした。でも私の評価ではレストラン神戸屋の方が上でした。公開すれば安い資本が大量に入って来ます。でも他人のお金は絶え間ない成長と配当を約束する事なのです。修道院のパンを提供したい志と一致させるのは至難な業です。
サンマルクは公開後も順調に成長し、今ではいまでは東証一部に上場しています。
でもその会社四季報を確認して驚きました正社員は60人で非正規社員が10倍の600人なのです。修道院の焼き立てパンを食べさせるのがコンセプトならこんな人員構成になる筈はありません。
株価維持の為には利益率を維持しなければなりません。利益重視の為には利益の上がりそうな業態は何でも食いつきたくなります。
パスタが良さそうに思えば鎌倉パスタの名前フランチャイズ展開しましたし。寿司店が魅力に見えれば函館寿司の名で打って出ました。
サンマルクカフェ飯島店のディスプレイ、ハイカロリーで甘いものばかりで、修道院のコンセプトには不似合いなメニューです。ワンコインでランチが出来るコンセプトは飯島の地域性にマッチしているのですが、主要顧客が高年齢層であることを配慮すれば健康志向が欲しいものです。
ところで我が家の近所に新設されたサンマルクカフェ飯島店ですが、業態は名古屋のコメダ珈琲のコピーでした。落ち着いたインテリア豊富なメニューそして沢山の新聞雑誌…何れもコメダ珈琲かはたまた星野珈琲に来たようでした。そんな次第で近所にコメダ珈琲が出店したと思えば満足です。
でも東方教会の修道院の名を冠したのですから、それらしいパンを食べさせてもらいたいものです。
鎌倉にはドイツパンの「ベルグフェルド」があります。北ヨーロッパは痩せ地ですのでライ麦しか育ちません。ですから浅黒いけれども滋味のあるライ麦パンしかできません。
私が大学に入る直前に映画「ライ麦畑でつかまえて/原作D・J・サリンジャー」を観に行きました。落ちこぼれた青年のお話でした。落ちこぼれ青年は逆境に抗して少女に恋したり逞しく生きて行きます。当時の時局はベトナム戦争への批判が渦巻きヒッピーが目だっていました。時代は権力や資本に迎合するよりは孤独でも自然児として人間らしく生きてゆくことに価値を認めて居ました。
私の友人は寝袋を担いで京都駅前や札幌の大通り公園で野宿して居ました。
ドイツパンにはライ麦パンの味がします。でもサン・マルクのパンは甘いしハイカロリーで不健康な味がします。
ですから私もワイフも不満です。
サン・マルクカフェはコメダ珈琲との差別化の意味でこそ、修道院の健康自然食品に徹してみたら如何でしょうか?
いずれにしても安易なネーミングに始まり業態展開何れも、サンマルクカフェは応援したありません。
サンマルクカフェのカウンター基本的には顧客のセルフサービスでショップでパンを焼いています。コメダ珈琲よりも省力化が進んでいます。
豊富な雑誌や新聞をゆっくり閲覧できるのも名古屋方式のコーヒーショップのそれです。
午後3時でもお店は閑散としていました。これではオーナーはサイゼリアの方が良かった思って居る事でしょう。
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