高校野球も今日が準決勝、もう大詰めです。私が応援していた佐賀北高校も地元の東海大相模も、1回戦で敗退,鳥取の八頭高校はベスト16まで頑張ってくれました。八頭高校を応援していたのは、
同校のある鳥取県 八頭郡智頭町が八咫のおろちの伝説の地であり、三杉産業という、企業があって30年前、お世話になったからでした。
同社は製材企業から物流に多角化し、都内では「杉の木屋」の名で食品スーパーを展開してしておいでです。外苑西通りに面した同店は近くの明治学院大学図書館『重文』の雰囲気もある人気店です。(白金の紀伊国屋の感覚ですが決して高くはありません)
台風8号で土石流が発生した南木曾、木曾地方では土石流を「蛇が走った」と表現します。
この夏は初めに南木曾で土石流が発生しました。木曾では「蛇が走った」と評します。次に高山でもッ集中豪雨が発生し「龍が走った」呼ばれます。
8月19日高山市を流れる苔川では護岸が崩壊し、車両が次々に川に呑み込まれました。九州ではこうした災害を「龍が走った」と評します。
そして今回の広島の土石流は「八咫のおろちが走った」そんな感覚です。
私は八咫のおろち伝説は素戔嗚尊が神代川河口部分の治水を実施したそんな話であろう、思っていましたが広島の惨状を見ていると、あっちの沢こっちの沢、何処の沢からも土石流が発生しています。一つ一つの沢がそれぞれ頭で8つもの沢(頭)にが土石流が流れ下って、家々や人命を吞んで行ったと思われます。
蛇・龍も怖いけど八咫のおろちは一番怖いと思いました。
残念なことに日本中の里は山が近く、沢が入り組んでいて、「八咫のおろち」が走りそうな地勢にあるのです。
此処半世紀、日本人は都会に住みたいとして、田舎を見捨ててきて山を切り捨てて来ました。そのた咎めを山の神が下したのでしょう。
前置きが長くなりました。酷暑の上に災害が多発した今夏でしたが、ようやく明けそうな気配です。私は変わりもせずベッドに横たわって夜明けを待ちます。
床下からは閻魔コオロギがコロ・コロ・コロリと啼き続けています。
何故こんなに清んだ啼き声なのに閻魔なんて怖い名が付いたの考えます。
先ず床下から聞こえるので、地獄から聞こえると思ったのでしょう。
可愛い声ですから閻魔さんの声には思えません。
閻魔の声なら「夜からす」でしょう。夜烏はギャーギャーと無気味な声です。カラスと名が付いていますが実際は五位鷺の幼鳥「星五位」の啼き声です。
五位鷺の幼鳥「星五位」星は幼鳥に白い斑点があるから付けられました。五位鷺の観察は次に書きました。http://blogs.yahoo.co.jp/yunitake2000/folder/1030223.html?m=lc&sv=%B8%DE%B0%CC%BA%ED&sk=0
コオロギが閻魔の歩名が付いているのはその顔が怖気げだからでしょう。頭部が四角く角張っているうえに、複眼が大きくて額に縞模様がついてます。従って、怒っている閻魔様のように見えます。
閻魔コオロギ正面から見るとオニヤンマのようで怒った閻魔大王のような顔です。
閻魔コオロギは啼き声は可愛いのですが顔が怖いので閻魔の名が付いたと思われます。
私達はイソップ物語の「蟻ときりぎりす」に馴染んでいますが、キリギリスの啼き声はお世辞にも綺麗とは言えません
コオロギの方が遥かに綺麗でバイオリンに近いのです。ですから「蟻とコオロギ」の方がしっくり行きます。
床下のコオロギは啼き止みません。耳を傾けているとお婆ちゃんの話が想い出されました。
ある夕方私はお婆ちゃんと縁側に座ってコオロギの啼く声に聞き入っていました。
コオロギが何と言って居るのか解るか私に聞きました。
勿論私は解りません。
「風鈴のような声だね」としか言いようはありませんでした。
お婆ちゃんは話してくれました。
コオロギは夏が終わる頃地獄から這い出してきて教えているんだよ
ちんちろりん ちんちろりん
肩させ 裾させ 寒ささがくるぞ
ちんちろりん ちんちろりん
肩させ 裾させ 寒ささがくるぞ
ちんちろりん ちんちろりん
もうじき冬になるから針仕事を急いで防寒対策をしなさい!」
地獄から這い出して教えてるんだよ・・・・
私は背筋を寒くしました。
「人間は亡者になって地獄に堕ちても、子供の事が心配で「早く冬支度を済ませなさい」教えている・・・、そんなに愛情が深いものかと教えられました。
イソップ物語は勤勉に働く事を教えるのですが、日本の言い伝えは人間の本質に性に根差すものがありました。
今回の広島の土石流を見ていると。都市の生活が欲しいからと言って、山を崩して住宅にするのもいい加減にしなさい。山は山で役割を果たしてきているんです」神様のお叱りの様に聞こえます。ヒートアイランド現象の要因はアスファルト舗装ですからも吸水性の良い方法に代えて自然に順応する方向にハンドルを切り替えるべきでしょう。
八頭の三杉産業さんが期待される時代が巡って来たようです。
廃材や間伐材を使ったバイオマス事業。小水力発電事業等、同社に熱い目が注がれる事でしょう。